たった今、『母なる証明』を観終わったところです。
この映画を観た衝撃と、最近寒くなったことでちょっと震えてます。
部屋寒くないのになー(笑)
観ながら食べるように買ってきたいちじくのタルトと、あまーいカフェオレも忘れて、夢中で観てました。
すごかった・・・としか言いようがない。
キム・ギドク監督作品は辛いので、これを借りてきましたが、すごく辛かった・・・
この作品を一言でまとめると、「愛は狂気と紙一重」と表現します。
ネタバレしない程度に、感じたことを書きます。
解説: 凄惨な女子高生殺人事件を皮切りに、事件の容疑者となった息子と、息子の無実を信じて真犯人を追う母の姿を追ったサスペンス。監督は『殺人の追憶』などで国際的に評価される名匠ポン・ジュノ。主人公の母を“韓国の母”と称される国民的人気女優キム・ヘジャが演じ、その息子を『ブラザーフッド』のウォンビンが演じている。カンヌ国際映画祭でも絶賛されたポン・ジュノ監督の卓越した演出と、兵役後の復帰第1作となるウォンビンの熱演に注目だ。
あらすじ: 早くに夫を亡くして以来、一人息子のトジュン(ウォンビン)と静かに暮らすヘジャ(キム・ヘジャ)。そんなある日、街で殺人事件が起こり、もの静かなトジュンが第一容疑者に。事件の解決を急ぐ警察がトジュンを犯人と決めつけ、無能な弁護人も頼りにならない中、ヘジャは真犯人を捜し出し、息子の無実を証明しようとする。
冒頭の独特な音楽で母が変な踊りを踊っているシーンから、この映画ただ者じゃないなってゾクゾクする。
彼の演技はすごかった。
今までウォンビンの作品は見たことないのだけど、ウォンビンはただのイケメン俳優だと思ってたので、失礼しました。と思ってしまった。
作中でも「小鹿みたいな目」と言われてるけど、本当に純粋で、透明な目をしている。
純粋であるからこそ、わかっているのか、わかっていないのかあいまいな言動に、よけいにドキッとする。
そして、母。
母の愛は強すぎた。
途中までは、普通の親ならやるわな、っていう行動が、
どんどんエスカレートしていく。
うまいこと弁護士に乗せられそうになったり、ツボや薬草、針治療を頼っているただのおばさん
と思いきや、そうではない。
息子のためなら、なんだってできる。
母性って利害関係とかない究極の愛だと思うから、
どこまででも深くズブズブと愛するあまり、こういう母になってしまったと感じた。
愛を通り越して、それはもはや狂気だと感じた。
これ、この前書いた少年アヤちゃんの日記の「サセン」の事にも似ていると思っていて、
愛しすぎている故に行きついてしまった姿だと思う。
ただ息子を愛するがあまりの「愛」のような「狂気」に支えられて突き進む母を、
悪と言ってしまえば悪なのだけど、どこか悪と言い切れない。
愛するがあまり、こうなってしまったと思うとなんともいえない気持ちになる。
ネタバレになりそうなので詳しくは書けないが、
最後のほうで母が面会しているシーンで話す言葉にはいろいろと感じるところがあった。
子を守ってくれる母という存在はなんなのか、と考えた。
この前ワイドショーで、母の呪縛についての視聴者の投稿をもとに、LiLiCoさんとか小島慶子さんが話してた。
母という存在は子の一番近くにいるものだから、良くも悪くもいつまでも自分を縛る。
特に女の子は同性だから、結婚にも影響してくると小島さんが言ってた。
でも見ていて、それって結局愛があるからこその言動なんじゃない?
って何度も思った。
子のことを思っているからこそ、口を出したくなるし、いつまでもかまっていたいって思い。
(もちろん、虐待とか所有物化とか愛とはまったく違う行動もあるわけだけど。)
映画と直接は関係ないけど、この映画を観ながらぼんやりとまたこのことを考えていた。
また話が少しそれるけど、
私もいつか母になったら、どんな母になるのかと最近よく考える。
こういう母になりたいとか、こういうことを子どもにさせてあげたい、とかって色々想像するわけだけど、
それもやっぱり母の影響もあるし育った環境に影響されてるわけで。
自分が母になった時、視聴者が困っている母親や、この母のようになってしまったらどうしよう。
でも、そんなの子どもが生まれてからじゃないとわかんないなーと、ポイってしてる。笑
映画に話を戻します。笑
とにかく、こうなるのか!あれがつながってたのか!っていう展開の連続で、目が離せない!
サスペンスとかミステリー好きな人にもおすすめ。
ストーリー面白いし、色々考えるところあって倍楽しめる。
ただ、けっこうグロテスクなシーンやホラー映画に近いようなシーンもあるので、そういうのが苦手な人は一人では見ないでください。笑
私は声あげたり、目つむったりしながら怖がってました。笑
でも、観てよかった!!!
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大きくネタバレがあるので注意!
おやすみなさい。
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